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女性用着物の種類と格について分かりやすく解説☆
なかなか着ることがなくなってしまった着物。だからこそ、結婚式など着れる機会にめぐり合ったら着用したいですね。“この場面ではどの着物を選べばいいんだろう?”“この着物はどういう時に着るの?”着物の格や用途って難しく感じてしまいますね。花舎のお客様からも、成人式の前撮りで母親が着用する着物の種類がわからないという話をよく聞きます。(お母さまは、訪問着を着用されるのがおすすめです。)今回は、そんな難しいイメージの女性用の着物の格や種類、用途についてわかりやすくご紹介します。
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着物の格について
着物の基本的な格は大きく4つに分けることができます。
1・第一礼装
第一礼装は、公式な儀式の時や結婚式、お葬式などの特別な時に着用する着物です。具体的な着物の種類は、振袖・黒留袖・黒紋付です。
2・略式礼装(準礼装)
第一礼装の次に格の高い着物のです。結婚式のお呼ばれや入学式・卒業式などの場面で着用します。いろいろなフォーマルの場面で着用できるので、一着持っていると安心です。具体的には、色留袖・訪問着・付下げ・色無地です。
3・外出着
礼装ほど気負わず着られる、少しかしこまった着物です。趣味として楽しむこともでき、また観劇やコンサートのような場面にも使えます。具体的には小紋や御召です。結婚式などの礼装を着ていく場面では控えたほうがよい格付けです。
4・普段着
ちょっとした外出や普段の生活で着られる着物です。こちらも、フォーマルな場所では好ましくありません。
では、それぞれの格にあった着物についてご紹介していきます。
1・第一礼装の着物とは
第一礼装は、公式な儀式の時や結婚式、お葬式などの特別な時に着用する着物です。具体的な着物の種類は、振袖・黒留袖・黒紋付です。
振袖(ふりそで)
振袖は、未婚の女性が着るもっとも格式の高い着物です。袖丈が長いほど格式高いとされていて、成人式で着られる本振袖の袖丈は113cm前後です。(袖丈は、袖の柄や着用される方の身長に合わせて仕立てます。)縫い目で柄が途切れることのない、きれいに続いた絵羽模様も特徴です。コーディネートは金や銀など柄も華やかな袋帯、重ね衿や帯揚げ、帯締めなどの小物も振袖の色柄に合わせて華やかにします。成人式などの式典や発表会など改まった場面で着用することができます。
黒留袖(くろとめそで)
黒留袖は、既婚女性の第一礼装です。未婚の女性は着ることができません。地模様のない黒色の着物で、上半身には5つの家紋以外は柄はなく、裾には縁起の良い吉祥文様が施されています。衿や裾は二重になる比翼仕立てになっているのが特徴です。帯は、金や銀などがベースの吉祥文様が施された、袋帯を合わせ二重太鼓を結びます。帯締めや帯揚げは白を使います。結婚式や披露宴で新郎新婦の母親や祖母などの親族、仲人夫人が着用します。食事会などカジュアルな雰囲気の場面では避けるとよいでしょう。
黒紋付(くろもんつき)
黒紋付は、主に喪の席で着用する格式の高い着物です。光沢や地模様のない黒色の無地の生地で、五つの家紋が入っています。「喪服」と呼ばれることが多くなり、お葬式専用というイメージが強くなりました。しかし、以前は、黒紋付に黒でない帯を締めてお祝いの席に出ることもありました。卒業式に黒紋付に袴を合わせて出席することもできます。
2・略式礼装(準礼装)
第一礼装の次に格の高い着物のです。結婚式のお呼ばれや入学式・卒業式などの場面で使います。いろいろなフォーマルの場面で着用できるので、一着持っていると安心です。具体的には、色留袖・訪問着・付下げ・色無地です。
色留袖(いろとめそで)
色留袖は未婚・既婚関係なく着用できる略式礼装です。柄は、黒留袖と同じように、裾にだけ柄が入っていて一枚の絵のようにつながって見える絵羽模様が特徴の着物です。家紋の数で格の変わる着物でもあります。五つ家紋を入れると第一礼装にもなるので、親族の結婚式や披露宴などにピッタリの装いになります。三つ紋や一つ紋にすると略式礼装になるので、少し気楽に着用することができます。食事会などカジュアルな雰囲気の場面では避けるとよいでしょう。帯は黒留袖同様、金や銀などがベースの吉祥文様が施された、袋帯を合わせ二重太鼓を結びます。五つ紋で第一礼装として着用するときは帯締めや帯揚げは白を使います。略式礼装として着用するときの帯締めや帯揚げは、淡い色付きの物でもよいでしょう。
訪問着(ほうもんぎ)
訪問着も、未婚・既婚関係なく着用できる略式礼装です。肩から裾にかけて絵羽模様が施されています。黒留袖や色留袖と違い肩や胸元、袖にも柄があるのが特徴です。一つ紋を付けると、よりフォーマルな装いとして着用できるので、結婚式や重要なお茶会などで使うことができます。紋を付けないことも多く、お宮参りや七五三、卒業式、入学式などお子様の行事、お茶会や披露宴、パーティーの際など幅広く着用することができます。訪問着に合わせる帯も袋帯で、二重太鼓を結びます。帯揚げや帯締めは、着物の色柄や着用する季節に合わせて色付きの物を合わせます。帯揚げは平タイプ、帯締めも平タイプの物を選ぶとよいと思います。
付下げ(つけさげ)
付下げは訪問着に次ぐ格の着物です。訪問着とよく似ていますが、柄の付け方が控えめです。基本的に、衿から肩、前後の見頃、見頃から袖などの縫い目では模様はつながっておらずシンプルです。訪問着同様、お宮参りや七五三、卒業式、入学式などお子様の行事、お茶会や披露宴、パーティーの際など幅広く着用することができます。現在では、見かけることが少なくなってきているのが実情です。付け下げに合わせる帯も訪問着と同じように袋帯で、二重太鼓を結びます。帯揚げや帯締めも、着物の色柄や着用する季節に合わせて色付きの物を合わせます。
色無地(いろむじ)
色無地は、黒以外の単色で染められた柄の無い着物のことです。家紋を入れる数で格が変わります。一つ紋を付けると、訪問着や付下げと同じ格式の略式礼装になります。お宮参りや七五三、卒業式、入学式などお子様の行事、お茶会や披露宴、パーティーの際など着ていける範囲が広くなります。三つ紋や五つ紋が付くと略式礼装になり、結婚式や格式高い正式なお茶会などにも活用できます。紋を入れない場合は、カジュアルな普段着として活用できます。お友達とのパーティーやお食事会で着用できます。色無地は、紋を入れる数が多くなるほど着物の格も高くなりますが、着用シーンが限定されてしまいます。そのため、一つ紋を入れてTPOにあった着用をする方が多いです。三つ紋や五つ紋を付けて改まった場面で着用する場合は、袋帯を二重太鼓に結びます。帯揚げや帯締めは、淡い色付きの物を合わせます。一つ紋を付けて訪問着と同様の使い方をする場合は訪問着と同等のコーディネートをします。紋を入れずにカジュアルな着方をする場合は一重太鼓になる名古屋帯でもよいでしょう。
3・外出着
礼装ほど気負わず着られる着物です。趣味として楽しんだり、観劇やコンサート、初詣、食事会のような場面に着用できます。具体的には小紋や御召です。結婚式などの礼装を着ていく場面では控えたほうがよい格付けです。
小紋(こもん)
小紋は全体に模様や柄が繰り返されている型染めの着物です。お稽古や観劇、お友達との食事など、外出にピッタリのおしゃれ用の着物です。色柄の種類は多種多様なので、着る季節や場所に合わせるのがおすすめです。合わせる帯は、おしゃれ袋帯や名古屋帯を合わせ、帯締めと帯揚げもコーディネートするとかしこまった雰囲気になります。カジュアルなランチなどの場面では、半幅帯でもよいでしょう。帯締めは細めの平組で、帯揚げは平タイプを合わせるのが無難です。
御召(おめし)
御召は、織りの着物の中で最も高級とされ、光沢と上品さがあります。生地を織る前に糸を染める「先染め」が特徴で、無地、縞、格子柄、小紋柄などの種類があります。小紋と紬の間のよそ行き着として、観劇や食事会、お稽古など幅広く活躍します。名古屋帯を合わせるのが良さそうです。
4・普段着
ちょっとした外出や普段の生活で着られる着物です。フォーマルな場所では控えるとよいでしょう。
紬(つむぎ)
紬とは、紬糸を使った織物のことで、糸を先に染めて生地を織るという、御召と同じ「先染め」という方法で作られています。養蚕農家が出荷できなかった残った繭を使って布を織ったものだったといわれ、とても丈夫なので古くから庶民の普段着とされてきました。代表的なものとして、大島紬や結城紬などがあり、産地によって名付けられそれぞれに特徴があります。合わせる帯は、名古屋帯を合わせ、帯締めと帯揚げもコーディネートするとかしこまった雰囲気になります。カジュアルなランチなどの場面では、半幅帯でもよいでしょう。
浴衣(ゆかた)
浴衣も着物の一種で、夏に着る薄手の着物です。6月くらいから9月くらいの限られた時期にのみ着用できます。普段着の着物なので改まった場所へのお出かけには不向きです。帯は半幅帯を合わせるのがスタンダードですが、ボリューム感のでる兵児帯を合わせてもコーディネートを楽しめます。
まとめ
いかがでしたか?今回は、女性用の着物の格や種類、用途についてご紹介しました。着物にも洋服と同じようにTPOに合わせた装いがあります。縫い目で途切れない絵羽柄になっているものは格式が高く、総柄や柄が途切れているものは格式が低い傾向にあります。現在では昔ほどしきたりは厳しくありませんが、礼装と普段着を区別して覚えておくと安心です。一緒に出席する方とバランスをとりながら選ぶのもよいと思います。着る場面に合った着物がわからないときはお店などで相談してみてくださいね。
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